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「不妊症|現代医学の考え方と鍼灸治療について」の記事は筆者(当院の院長)が書いています。筆者のプロフィールはこちらへ。更新日:2023年9月8日 

不妊症|現代医学の考え方と鍼灸治療について

不妊症のイメージ

■はじめに・・・・

様々な原因で起こる不妊症。そして様々な治療法がある不妊症。悩んでいる患者様にはどこが良いのか分からないことが多いのではないでしょうか。鍼灸ではどうなんだろうと言われると当院ではこう答えます。
適応症ですね。妊娠させるというより妊娠しやすい環境(@精子や卵子の働きを維持・向上させる。A生理期間・生理周期等の生理の状況を正常に近づけること。B冷え性を改善させること等)を作ることになります。

早速ですが現代医学での原因と治療法・当院の鍼灸による不妊治療を説明致します。

現代医学の定義

不妊症とは生殖能力を有する年齢の男女が妊娠を希望し、1年以上避妊せずに性交を行っているのにも関わらず妊娠しない場合を言います。

現代医学で考える原因

医師の説明

現代医学で考える原因は「カップルの両方にある」・「女性側に原因がある」・「男性側に原因がある」の3つに分けられます。

・カップル両方にある原因として挙げられるのは「加齢」です。加齢により精子や卵子の質が落ちてきます。ですから女性では30歳を過ぎるころから徐々に自然に妊娠する確率は減り、35歳を過ぎると明らかに確率が低下していきます。男性は女性よりも遅いですが、35歳頃から精子の質が悪くなり妊娠しにくくなります。

不妊の原因

・女性側に原因として考えられるのは5つあります。
@排卵障害:精神的なストレスや過度なダイエットが原因で月経不順となり不妊になる場合とプロラクチンという乳汁を分泌させるホルモンの分泌亢進などが原因で起こる高プロラクチン血症によるものや男性ホルモンの分泌亢進を特徴とする多嚢胞性卵巣症候群によるものもあります。
甲状腺が原因で起こるケースもあります。
A卵管因子:性病(性器クラミジア感染症)は卵管閉塞(詰まっている状態)や癒着を起こしてしまうことがあり、これが原因で卵管に卵子が取り込まれにくくなる為に不妊症になりやすいです。骨盤や虫垂炎の手術を受けたことがある方は卵管周囲の癒着をきたしている場合があり、この場合も不妊症になりやすいです。あと子宮内膜症の方の中で卵管周囲の癒着しているケースもあり、この場合も不妊症になりやすいです。

B子宮因子:月経量が多く、血液検査で貧血を指摘された場合、子宮筋腫(中でも粘膜下筋腫)の疑いがあります。粘膜下筋腫は受精卵の子宮内膜への着床を妨げて不妊になったり、子宮筋腫の一部は着床を妨げるだけでなく精子が卵子へ到着を妨げにもなり、これが不妊の原因となると考えられています。

C頸管因子:排卵期に透明で粘り気のある帯下(おりもの)が増加しますが、手術や子宮頸部などの炎症でおりものの分泌が減った場合、精子が子宮内に貫通しにくくなる為に不妊になる場合があります。

D免疫因子:何らかの原因で精子を障害する抗体や精子の運動を止めてしまう抗体を分泌しやすい女性では、精子が卵子にたどり着く前に抗体が精子の働きを妨害してしまい、それが原因で不妊症になりやすいです。

男性の不妊

・男性側が原因として考えられるのは3つです。
@造成機能障害:精子の数が少ない・またが無い・あるいは精子の運動性が悪いと妊娠しにくくなります。

A精路通過障害:作られた精子がペニスの先端まで通り為の道が途中で詰まっていると射精はできも精子は排出できないので妊娠できません。
B性機能障害:勃起障害・膣内射精障害など性交で射精できない場合を言います。ストレスが原因と言われますが、糖尿病なども原因となることがあります。

現代医学の治療法

不妊治療

現代医学での治療法はタイミング法、排卵誘発法、人工授精、体外受精があります。個々の身体の状態によって治療が行われます。

■タイミング法
排卵日を予測して性交のタイミングを合わせる治療法になります。経腟超音波などで予測します。排卵日2日前から排卵日までに性交をすると妊娠しやすくなると言われています。

■排卵誘発法
排卵のない患者様や排卵が起こりにくい患者様に行う治療法で薬物などで卵巣を刺激して排卵をおこさせる方法になります。
■内視鏡手術
検査としても手術としても行われます。腹腔鏡検査で子宮や卵管などに病気が見つかることもあり、検査と同時に治療を行うことも可能です。
子宮鏡手術では子宮のポリープや子宮筋腫を切除することができます。卵管鏡手術では閉塞している卵管を通し自然妊娠する可能性を高めることも可能です。

■人工授精
精子に問題がある男性不妊症が主な適応になります。男性の精液を妊娠しやすい時期をねらって、細いチューブを使い女性の子宮内に注入して妊娠をさせる方法になります。

■体外受精
採卵をして、体外で精子と受精させて数日後に受精卵を子宮内に戻して妊娠をさせる方法になります。体外受精の対象になるケースは一定期間人工授精をしても妊娠しなかった場合や不妊の原因が卵管閉塞だった場合などがあります。

東洋医学(鍼灸)の考え方

置鍼中

東洋医学(鍼灸)では「無子」と言います。

< 原因 >

過労・ストレス・飲食不摂生などにより内臓(肝・脾・腎・胃など)の働きが低下すると、生殖器(子宮・卵巣)に気血(栄養)を与えられないために不妊が起こる。
もう1つは、同じく内臓の働きが低下したことにより体内にある不要な物(不要な水・血など)が生殖器に滞ることにより身体に必要な気血(栄養物)が送られないことにより不妊が起こる。

< 施術方針 >

当院の施術の基本はこのページのはじめにも書きましたが、妊娠のしやすい身体を作ることが最大の目的になります。それを達成するまでの過程が異なります。
過労・ストレスなどによって内臓の働きが悪くなっているのでまずは内臓の働きを良くしていくことが大事。そうすることで気血が作られた後に、生殖器に巡って生殖器本来の働きができるようにすることで妊娠しやすい環境にもっていくこと1点。
同じく内臓の働きを良くしたうえで、生殖器で滞っている身体に不要な物(不要な水・血)を取り除き、正常な気血を補うことで妊娠をしやすい環境にしていくことがもう1点になります。

< 治療過程 >

個々の体質・病院での検査で生殖器自体に異常の有無・甲状腺機能の異常の有無などにより経過が異なりますので実際にお体を診させて頂き、施術してみないと分かりませんが、一般的に病院での検査で異常がある場合ですと病院で検査して異常がない場合と比べると時間と回数が必要になります。

なお鍼灸は施術を受ければ受けるほど体調が良くなる傾向が多いので、できる限り週1回の施術を定期的に続けていくと良いですね。
< セルフケア >
・不妊治療、自分でもそしてパートナーと一緒にできるケアとして3つ挙げてみます。どれも重要なツボになります。
  • ・関元穴

    関元

    ・任脈のツボで脾経・腎経・肝経が交わる重要なツボになります。ここに灸をすることで胃腸の働きを調整・腎と肝(生殖器)の働きを調整することが期待できます。
  • ・帰来穴

    帰来

    ・胃経のツボでお腹にあります。ここに灸をすることで、生理不順・生理痛の改善に効果が期待できます。
    生理不順・生理痛が改善することで妊娠しやすい状態にします。
  • ・血海穴

    血海

    ・脾経のツボで太ももにあります。このツボは血が集まるという意味があり、血にまつわる症状(不妊・貧血等)に効果的な重要なツボになります。お灸で温めて下さい。
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方
【 関連ページ 】
・不妊と甲状腺異常との関係について
甲状腺機能亢進症について|金地病院

症例

【 症例1 女性 32歳 】
■予診票からの患者様の情報
この患者様は過去に当院で不妊治療をされ、無事に妊娠して男の子を出産された方です。お子さんも大きくなり、職場復帰をされて、第2子が欲しい。そして前回不妊治療で受けられていた時に、肩〜背中痛みを感じていると言われたため、追加して治療を施したところ身体が楽になったと実感があったので今回はストレスの方も治療をしてほしいということで、予約を取り施術を開始した。なお再開時には2歳のお子さん(男の子)も連れて見えた。過去に患った病気は特にはありませんし現在飲んでいる薬も特にありません。・・・続きを読む。

・まとめ

・不妊症の原因は現代医学と鍼灸では全く異なっています。現代医学の方が細かく分類されています。
・不妊の治療についてですが現代医学は原因が細かく分類されているだけあって治療法も多く存在します。
・現代医学の治療法の中には身体に負担がかかる治療がありますが、妊娠率がそこまで良くないのが気になる点になります。(個人差がありますが、30%ほどではないでしょうか?根拠となるデータはこちらをクリック。)

・鍼灸の不妊治療はそんなに苦痛を伴うことは少ないです。色々なやり方がありますが、当院の不妊治療の特徴は東洋医学の考え方で個々の体質に合わせた施術をしますので、鍼は痛みをほとんど感じない施術をする・お灸も火傷をさせず温かいと感じる程度で施術をして、身体に優しく心地よい鍼灸をして妊娠しやすい身体を作っていきます。

・理想の不妊治療は鍼灸で妊娠しやすい身体作りをしながら現代医療の治療との併用だと考えます。いくら良い治療が発見されても母体が胎児を育てる環境ではないとまず妊娠しにくく、仮に妊娠しても流産の危険性も出てきますから。

・経済的な負担についてですが、現代の不妊治療も保険適応になった関係上、幾分かの負担の軽減はされているはずですが、制限があるのが残念な所です。(治療開始時43歳未満までの方が対象。40歳未満に開始ですと6回。40歳以上43歳未満に開始ですと3回までになります。)費用面においても2022年4月より保険適応になり、費用負担はだいぶ軽減されます。

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