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2020年08月04日 [コラム]

【 解説 】妊婦さんへの鍼灸治療について

■この記事の筆者は当院の院長です。詳細はこちら。
妊婦
今回は妊婦さんへの鍼灸治療の解説をしてみます。

■妊婦の鍼灸治療は可能かどうか気になりませんか。


ズバリ、お答えします。もちろん、可能です。
ただし気を付けたいのは2つだけですね。
1つ目は妊娠初期で流産に気をつけることです。中国の鍼灸専門の医学書には「合谷」と「三陰交」というツボを使い瀉法という鍼の手技を使うと流産する危険性があると書いてありますが、実際にそのような科学的証拠はないのですが、経験的にそういわれているので注意して施術を行う必要はあります。
2つ目はお腹と腰への鍼施術です。深く鍼を刺さなければ問題は特にないですが、妊婦さんへの精神的配慮が必要になりますので、お腹や腰への鍼施術は避けた方が無難です。灸施術なら問題ありません。ツボを温めるだけですから。

■妊婦さんのどんな症状の時に鍼灸治療はできるのか。


妊婦の皆さんが気になる症状としてつわり・逆子・腰痛・風邪を引いた場合など、少なくとも4つはあると思いますが、いずれの症状も対応は可能です。びっくりされる方も多いのはないでしょうか。特に風邪は驚かれると思います。どうしてか、風邪を引いても薬飲むことはほとんどできませんから。一番困るのではないでしょうか。もちろん日々の健康維持も可能ですよ。
鍼と灸

■先ほどあげた4つの症状、いかに治療するのか。


・つわりは記事としてはあげてありませんが、鍼灸治療は脾胃(胃腸)の働きを良くすることが基本です。手足のツボを使い胃腸の働きを調整すると徐々に改善されていくことが多いです。ただし入院が必要な重度なつわりは病院で治療を受けたのち、ある程度症状が安定してからになります。

・逆子は別のページに挙げてありますので詳細はこちらへ。

・腰痛の場合は妊婦さんと一般の方の腰痛の方法は違います。簡単に説明しますと1つ目の方法として患部を棒灸で温め血行を促進することです。2つ目の方法として手足のツボを使い全身調整をして全身の血行を促進することです。3つ目の方法として耳ツボを使うことです。

・風邪を引いた妊婦さんの場合、東洋医学的な考えで証(現代医学で言う診断)を立てて施術をしないと効果はまず得られません。つわりみたいに胃腸の働きを良くする治療だけをすればよいわけではなく、最低でも2つのパターンがあり、それぞれ適切にツボを取り鍼灸を施さないとダメです。ここでは2つのパターンを簡単に説明します。
1つ目に肺虚証があります。これは肺の働き(皮膚の防御力)が落ちてきて感染するケース。こんな経験はないでしょうか、咽喉が痛い・鼻水が出る・咳が出るはこの肺虚の可能性が高いです。2つ目に脾虚証があります。これは胃の働きが落ちてきているケース。こんな経験はないでしょうか、よく風邪を引くと「食欲がなくなる」という方はこの脾虚証の可能性が高いです。これらの鑑別には問診・触診・脈診などを用い総合に判断します。証を立てたらすぐに治療ができます。個人の体力・症状の程度にもよりますが、3・4回続けて施術を受けることで症状が軽減することが多いです。(*1回の施術で完璧によくなることはほぼないです。)
現代医薬では母子に影響が出る恐れがありますが、鍼灸では母子の健康に影響がでることはないので安心して治療を受けることができることがメリットになります。
おわり

■おわりに


妊婦時に気になる主な症状を4つ挙げましたが、この他にも妊婦に対しての鍼灸治療は身体が重度な状態でない限り、様々な症状で対応は可能です。このほかに気になる症状があり、鍼灸ではどうなんだという疑問があればお問い合わせメール・電話でお気軽にお尋ねください。

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