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2016年06月13日 [症例検討]

めまいに対する鍼灸【 症例1と症例2 】

■この記事の筆者は当院の院長です。 院長の事ならこちらへ。この記事の更新は2020年6月24日にしました。
めまい

今回は「めまい」の鍼灸治療の症例を挙げてみます。
【 症例1 男性 38歳 】
■予診票からの患者様の情報
頚のコリからくるふらつき感があり辛い。(医学的に言うと「めまい感」に当てはまります。)この症状は約初検日より2か月前から出始め、疲れがたまった時にふらつき感が悪化するとのこと。当院に来院される前にクリニックで診察を受け、医師より頭や内科的病気が原因で起こるふらつき感ではないからマッサージか鍼灸治療を受けた方が良いと言われ、車で運転するのも怖いので初診時には徒歩で来院された。初検日より3か月前に尿管結石があるのが分かり、まだ残存している。あと1カ月後までに石が落ちないときは手術が必要だと言われた。過去に鍼灸の受けた経験の有無を確認すると10数年前に1度あるだけということでした。
脈診
■東洋医学の観点からみた患者様の状態
食欲は普通にあり食べる量もまずまずとのこと。小便は1日6回程度で夜間に目が覚めてトイレに行くことはない。大便の状況ですが便秘でも下痢でもない。睡眠の状況ですが寝てはいるが眠った気がしないとのこと。お腹の状態は右梁門穴周辺が硬く下腹部に力がない。さらに胸脇に抵抗がある状態です。脈診は全体に弦で滑。前腕内側(尺膚)は全体が硬い感じがある。以上からこの患者様の状態は肝虚証だと判断しました。
■治療方針と治療経過について
治療方針は肝臓の働きを良くして頸肩のコリを取ることになります。それにより気血水の循環が良くなりめまいの改善が期待できる。
治療経過は仕事の都合で初検日より1週間後2回目の施術に来院され、治療を受けて3日くらい良かったがその後症状が出てきたとのこと。前回は徒歩でしか来れなかったが、この日は自転車に乗ってこれたとのこと。さらに嬉しいことに2回目の施術の2日前に尿路結石が落ちたと言って見えた。2回目の施術も1回目と同様な施術を行った後に、身体がだいぶ楽になったみたいで、今度いつ来れるか分からないので時間が取れ次第来院すると言って治療をとりあえず終了した。
考察
■考察
診断と治療は問題ないです。その証拠にもし効果がないのであれば治療を受けてもめまいは全く落ち着きません。(この患者様は治療後3日間良かったと言っているので。)本来であれば時間に都合を付けて頂ければ、もっと早く改善できたと思いますし、治療後に手術をしなくてはダメかもしれないといっていた尿路結石が良くなるというおまけつきです。どうして尿路結石が良くなったか考えると、この患者様のめまいと尿路結石の「証」(東洋医学の診断)が同じだったからです。ですから主訴だけでなくその他の症状も良くなったわけです。

高齢者 めまい
もう1つめまいの症例を挙げます。
【 症例2 女性 78歳 】
■予診票からの患者様の情報
身体を動かすときに身体がふらつくのが最も辛い症状としてある。初検日より1年前くらいに回転性のめまい(目がぐるぐる回る)が起きたが、その時は病院で処置をして頂き症状は落ち着いたが、1か月前くらいに寝返りなどの動作や目をつぶっていても起こる「ふらつき感」を発症して病院に行くと「良性発作性のめまい」と診断されたとのこと。身体のふらつきの他に頸肩のこりがある・全身がしんどい・胸苦しさがある・目がぼやけた感じがするなどの症状がある。過去に患った病気として1995年に脳腫瘍を発症。2016年に乳がんを発症。2018年に白内障を発症。いずれの病気も手術を受けた。めまいの薬を飲んでいるが現在は中止している。
脈診
■東洋医学の観点からみた患者様の状態
食欲はないが食べないといけないと思い無理して食べる。なお食べる量は普通とのこと。尿は1日10回以上で量も多く、色は透明とのこと。大便は1日1回で硬くなく柔らかくもない。睡眠は1日6時間程度。お腹の状態は右鼠径部抵抗あり、天枢穴に硬結があり、左胸下硬が認められる。脈診は全体に滑で左関上が浮いている。前腕内側(尺膚)はふにゃふにゃで力がない。以上よりこの患者様の状態は脾虚証の所見も見受けられるが、総合的にみて肝虚証であると判断した。
■治療方針と治療経過について
治療方針は肝虚証なので肝臓の働きを良くすることが最も大事ですが、肝臓を働かせるためのエネルギー(気血)も足りないので脾胃と肺の働きも調整することにした。
治療経過は2回目の施術(初検日より2日後)には本人曰く、変化はないと言われるが、寝返り動作の際初検時に比べスムーズに動けていた。4回目の施術時(初検日より9日後)上下の動作(物を取る動作)や右からの寝返りでふらふらする。脈診で左の寸口が浮いている。ここで「心臓の働きを良くする治療」に変更で様子を見る。5回目の施術時(初検日より17日後)にはめまい感はなくなっていたが、脈の状態がまだ良くなっていない(左右の寸口が浮いている。)施術後、症状が落ち着いただけで身体はまだまだの状態でいつ再発するか分からないので、まだ治療が必要と言うも、高齢で送ってもらえる人がいないといけないという理由で、また連絡すると言ってみえた。とりあえず治療を終了にしておきます。(その後初検日より3か月経過するも「めまい発作はでてなくまた悪くなったら来る」とハガキで連絡が来ていた。)
考察
■考察
初め肝虚証で様子をみるも思ったような効果が得られず、心虚証に変更後に劇的に効果が出た症例です。めまいは一般に肝臓の働きが低下することで起こることが多いのですが、今回の症例はまれなケースだった。なぜ心虚証でめまいが落ち着いたのか考えてみると、これは心因性(ストレス)の可能性が高いと思います。何のストレスかは不明ですが、原因となるものが解決できるのであれば、めまい感は完全に落ち着くと考えられますが、解決できないことが多いので治療を受けながら上手に付き合っていくのが大事なケースだと考えます。



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