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2019年11月05日 [症例検討]

めまい(症例2)

■この記事の筆者は当院の院長です。 院長の事ならこちらへ。

本日もようこそ、当院のコラムへ。

今回は「めまい」の症例を挙げてみますね。

■初検日
2019年7月某日
■年齢
78歳
■性別
女性
■主訴(もっとも辛い症状)
・めまい(動作開始時に起こるふらつき感)
■現病歴(主訴にまつわるエピソード)
・1年前くらいに回転性のめまい(目がぐるぐる回る)が起きたが、その時は病院で処置をして頂き症状は落ち着いた。
しかし1か月前くらいに寝返りなどの動作や目をつぶっていても起こる「ふらつき感」を発症。
病院に行くと「良性発作性のめまい」と診断されたとの事。
■随伴症状
・頸や肩こり。全身がしんどい。胸苦しさがある。目がぼやけた感じがする。
■既往歴
・1995年に脳腫瘍。2016年に乳がん。2018年に白内障。いづれも手術を受けた。
■服薬しているかどうか
・めまいの薬を飲んでいたが、最近中止した。
■東洋医学的所見
「飲食について」
・食欲はないが無理して食べる。食べる量は普通。
「尿について」
・1日10回以上。量も多く、色は透明。
「大便について」
・1日1回で硬くなく柔らかくもない。
「睡眠」
・1日6時間程度。
「腹診」
・右鼠径部抵抗あり。・天枢穴に硬結。・左胸下硬。
「脈診」
・全体に滑で左関上が浮いている。
「尺膚」
・力がない。
■証(東洋医学的診断)
・肝虚証
■施術方針
・肝臓の働きを良くする。それに加えて脾肺の働きを調和する。
■施術経過
・2回目(某日から2日後)
本人曰く、変化はないと言われるが、寝返り動作の際初検時に比べスムーズに動けていた。
・3回目(某日から5日後)
鍼灸の刺激が強かったためか怠くて仕方がなかった。
・4回目(某日から9日後)
上下の動作(物を取る動作)や右からの寝返りでふらふらする。脈診で左の寸口が浮いている。
ここで「心臓の働きを良くする治療」に変更で様子を見る。
・5回目(某日から17日後)
めまい感はなくなっていたが、脈の状態がまだ良くなっていない(左右の寸口が浮いている)。

施術後、症状が落ち着いただけで身体はまだまだの状態でいつ再発するか分からないので、まだ治療が必要と言うも、高齢で送ってもらえる人がいないといけないという理由で、また連絡すると言ってみえた。とりあえず略治にしておきます。
■考察
初め肝虚証で様子をみるも思ったような効果が得られず、心虚証に変更後に劇的に効果が出た症例です。めまいは一般に肝臓の働きが低下することで起こることが多いのですが、今回の症例はまれなケースだった。

なぜ心虚証でめまいが落ち着いたのか考えてみると、これは心因性(ストレス)の可能性が高いと思います。何のストレスかは不明ですが、原因となるものが解決できるのであれば、めまい感は完全に落ち着くと考えられますが、解決できないことが多いので治療を受けながら上手に付き合っていくのが大事なケースだと考えます。


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