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2017年05月23日 [症例検討]

帯状疱疹 【 症例1 】

■この記事を担当している筆者は「当院の院長」になります。詳細はこちら
帯状疱疹
今回のテーマは帯状疱疹(ヘルペス)です。たまたま実家に寄った時に父親が帯状疱疹で痛くて困るということで鍼灸を急遽行った例になります。なお身内を鍼灸施術することのメリットは施術者は経験を積めることです。デメリットは効果がなかったり悪くなったりすると文句を言われることです。前置きはこれくらいにしておき、早速症例をあげてみます。

【 症例1 】 69歳 男性
■当時の患者様の身体状況と既往歴について
初検日よりも4日前に背中にピリピリした感じの痛みが出たが様子を見ていました。初検日の2日前に痛みが悪化して病院へ行くと帯状疱疹と診断され、抗ウイルス薬とロキソニンという鎮痛剤を飲み始めました。初検日当日には痛みがよりひどく、鎮痛剤を飲んでも4時間ほどしか効果がなく、苦痛の表情をしていました。
既往歴(過去に患った病気)についてはアレルギー性鼻炎・狭心症(血管痙攣性)があります。
脈診
■東洋医学での身体状況
患部(左背中〜左お腹)には水泡が認められてはいるが痛みは水泡がない処にありじっとしていても痛みがあります。頭頂部が痛く瞬きすると悪化します。患部を触るだけで痛みが悪化する。脈診は右脈全体が細く無力な脈で左脈は全体に弦脈。以上により父親の状態は脾虚肝胆熱証という状態にあると判断しました。
■施術方針と施術経過
施術方針は脾胃の働きを良くする治療と肝経と胆経と膀胱経の熱を体外に排出を促す。それに加えて患部に鍼灸を施すことにより痛みの軽減と早期改善を図ることにしました。
施術経過は初検日当日は2回施術をしたことにより痛みの程度が8割程度減少しました。その後初検日より10日後までの間で通算6回の施術を行ったところ右の胸の痛み・頭の痛みはなくなるが、本来の症状として出てこないとおかしい左の胸に痛みが出てくる。痛みの程度は結構ひどいとのこと。初検日から14日目〜18日目後までの間に通算9回施術をしましたが、この時には温めると痛みが減少するので灸を中心に施術をしたところ症状の改善は図れましたが、初検日より21日目の施術時に灸をした部位が余計に痛みが悪化したため、灸をやめ接触鍼に変更して2週間で6回施術をしても思ったほど効果が良くなかった。

初検日より40日経過後にこれではもうダメだと思い、再度施術方針を見直してみました。そうすると痛みの性質がピリピリした刺したような痛みなので、これは患部に瘀血がある証拠になります。それで思い切ってランセット(糖尿病の血糖を図る機器)を用いて患部から刺絡をして数滴血を出したところ、痛みが引いてきて楽な時間が長くなったと言っていました。そうしたら占めたもので痛い時は自分で刺絡をするからということでしばらく続けてもらったら、日常生活ではほぼ困らない程度まで回復することに成功しましたが、疲れたり体調が悪い時は少し痛みが出てくるとのことです。初検日より1年経過していますが、現在は特に気にならない程度までになっているとのことです。
考察
■考察
・ヘルペスは脾虚のケースが多く、今回はただ脈をとっただけで診断。(本来は良くないですが、施術者の時間の都合上確認をおろそかにしてしまった。)診断は典型的な脾虚証でした。脾虚証だけの施術では良くならず今回は脾虚の施術に加え肝経と膀胱経に施術を加えることで外邪(この場合ヘルペスウイルス)を排出するようにしたのが、当初の著効につながったと考えます。
しかし良くなって無理をしたそうで後日ヘルペスの出ていた部位に神経痛が出てしまった。初めにヘルペスの出ている部位に灸をしていればこんなことにはならなかったと思うし後遺症らしき症状が出てくることはなかったと思いますが時にすでに遅しでした。色々試して効果がなかったので、初心に戻り刺絡を施すことで症状の軽減が図れて良かったのですが、もっと早い段階で刺絡という療法を用いておけばと後悔しました。

■豆知識
・ヘルペスのウイルスは熱に弱いので水胞部位に灸を1個するだけで治りを促進を期待できますし、後遺症になりにくくすることも可能です。(個人差があります。)
・注意事項としてヘルペスを施術する際には施術後水泡が増えることが多い。患者様はびっくりされるので、説明が必要になります。東洋医学では症状を抑えるというよりも症状を出し切ることが基本的な施術方針になるからです。なぜそうするのかというと抑え込んだ治療をするよりも出し切った方が経過が良いことが多いからです。
・ヘルペスが目の周辺に出た場合は失明する可能性がありますので、まず眼科医師の診察を受けたあとでの施術になります。


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