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2020年05月25日 [症例検討]

腰痛【 症例1と症例2 】

腰痛
今回は鍼灸治療の症例2つあげます。
【 症例1 】 腰痛で80歳女性の患者様。
■患者様の身体状況
初検日の1か月前に腰痛が出始めた。それから様子をみても痛みが取れないので、初検日の5日前に整形外科に受診され、医師よりレントゲンで「腰椎の4番目と5番目がずれている。」と診断されたそうです。腰痛が悪化するのは歩いている時や立っている時で、当院のホームページをみて通院された。過去に結核・冠攣縮性心筋症(狭心症)・右膝を痛めたことがあります。

脈診
■東洋医学での身体状況
食欲はあり、食べる量も普通。小便は1日8回以上で量は少ない。夜中に3回以上トイレに行く。大便は1日2回程度。睡眠は特に悩んでいるわけではない。尺膚(前腕の内側の部位)は引きつっている感じがあり、お腹は左右の鼠径部に抵抗あり、左脇下硬が認められる。脈は弦脈。以上から東洋医学の診断(証)は肝虚証になり、施術方針は肝臓の働きを良くして全身を調整した上で患部の血行を促進し、腰痛を緩和することにしました。

■鍼灸の処方
太谿・太衝・三陰交・豊隆・血海・郄門・曲泉・風市で全身調整を行い、帯脈・維道・肝兪・陽兪・環跳で患部の血行を促進をすることにした。

■施術経過
施術後3日ほどは良かった。その後近くの鍼灸院で施術を受けるも合わなくて2週間後再度当院へ。以上の施術で約3日間程度良かったとの事。しかししばらく時間が経つて来たら腰が再度痛くなったため、近隣の鍼灸院に通ったところ施術が合わなかったみたいで2週間後に再度通院された。

それから9日間に同様の施術を6回受けられてだいぶ良くなってきたと言われ、しばらく施術の様子をみることにしましたが、それから2か月後、ハガキにて状態を伺ったところまた腰痛が再発してしまったと連絡がありました。それ以降は週1回のペースで予防を兼ねて施術を継続されています。

追記、2019年12月現在。2年以上経過しますが、基本週1回のペースで腰痛の予防で継続中。継続中に新たな症状(扁平苔癬・大腸憩室炎)を訴えられているので、これらに対しても鍼灸治療をしています。これらについては別の症例として挙げる予定です。

考察
■考察
歩く・立つことが悪化するのは肝と腎の働きが悪くなることで起きることがほとんど。そして脈診を取ると弦脈なのでこれも肝の働きが悪くなると起こります。皮膚の緊張しているのでこれも肝の働きが悪くなると起こります。食欲に異常があるわけでもないので、肝虚証で、間違いないと思います。実際肝虚証で施術すると効果があったわけですから。
調子が良く、一度施術期間が空いてしまっていますが、これはあまりお勧めできません。何故かというと、症状が改善されただけだからです。日常生活を有意義に過ごすためにも定期的な通院をおススメしています。


【 症例2 49歳男性の腰痛 】
■患者様の身体状況
約2週間前に腰痛(右側)を発症。前屈・寝返り・靴下を履くとき・しゃがむ時・車の乗り降りの時に痛みが出る。下肢にしびれ、じっとしていて痛みが出るわけではない。痛みのある部位を指で圧迫すると筋肉の硬さはないが、奥の方で痛みを感じるとのこと。

脈診
■東洋医学での身体状況
お腹をみると臍(へそ)の周囲に抵抗を感じる。脈を診ると「緩脈」で左寸口と右関上で軽く押さえるとよく触れる状態。腹診と脈診で判断するとこれは脾虚証にあたりますが、これはおそらく体質的なものだと判断。東洋医学的診断(証)は症状より肝虚証が適当と判断。施術方針が肝臓の働きを良くして全身を調整した上で患部の血行を促進し、腰痛を緩和することにしました。

■鍼灸の処方
鍼灸にて曲泉・陰谷・太谿・足三里・魚際・手三里・章門・天枢・気海を使い全身調整を行い、膏肓・肝兪・脾兪・腎愈・腰陽関・殷門・委中・環跳・腰眼・風池・肩井を使い患部の血行を促進する。そしてこの患者様の場合、大腰筋という筋肉が原因で腰痛が出ていると思われるので、「大腸兪」には少し深め(鍼の長さ60mm太さ0.2mmを使用し4p程度刺入)に鍼を刺すことにした。

■施術経過
施術から2日後に来院した際、患者様に確認すると初診後はつらかったけどその次の日は幾分か楽になり、今日は何とか日常動作が行えるようになったが、寝返り動作がまだつらいとの事。ただ施術者の目から確認すると車の乗り降りは比較的スムーズできしゃがみの動作も前回よりかは良い。初回同様の施術をすることに加え、寝返り動作が痛むということで帯脈穴を使用。施術後だいぶ良くなったので略治とした。
考察
■考察
解剖学的診方と東洋医学診断ともにほぼ間違いなくできた症例ではないかと考えています。大腰筋の疑うポイントとして考えているのはは体を前屈させる動作を行うときに痛みが増すことと、患部を押したときに痛い部位が明確に分からないことの2点。

動作時に痛みが出るのは腱や筋の異常なので東洋医学的診断で言うと肝虚に多いと考えられるが、東洋医学的診断に必要な飲食・睡眠状況など確認しきれなかったので完璧に肝虚と診断はできなかった。確認して初めてきちんとした診断が可能になるので今後は基本事項の確認を忘れないように注意する。


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