■この記事の筆者は当院の院長が書きました。院長プロフィールはこちらへ。公開日:2025年5月31日  

不育症(習慣性流産)の鍼灸施術について

不育症

■不育症の改善は鍼灸で期待できます。


不育症は妊娠しても2回以上流産もしくは死産または生後1週間以内の新生児が亡くなることを言います。原因の半数は特に理由がなく起ってしまうものですが、半数は何らかの原因により流産もしくは死産になってしまうことを言います。

病院で原因は分かっていて不育症が改善されなく困っている方、病院で検査してもらっても原因が特定できず困っている方がたくさん見えると思います。そんな方、鍼灸を試してみるのは如何でしょうか?
実は不妊症だけでなく不育症も当院の鍼灸施術であれば改善が期待できます。

では、もし鍼灸を試してみて不育症が改善できたらどうなるでしょうか?想像して下さい。
夫婦にとってお金では買えない喜びと幸福感が得られますよね。具体的に言うと・・・
@不育症が原因で起こる精神的な負担から解放されて穏やかな気持ちになれます。
A妊娠・出産できることで夫婦の絆が強くなり強固な信頼関係が得られますよね。
B親になるという願いが叶うことで自己肯定感が上がりますよね。
C子育てを通じないと味わえない新たな経験や体験が得られますよね。

不育症について簡単に説明しましたが、気になる方は続きがありますので読んでくださいね。
医師 説明

■現代医学では・・・


●不育症の原因とは・・・
以下の約4つあります。
@凝固異常
・血液中の凝固因子(血を止める為の働き)に異常が生じると血栓が作られて流産もしくは死産を繰り返す。
A子宮の形態異常
子宮の形が正常じゃない場合を言います。
B甲状腺や糖尿病などの代謝異常
甲状腺機能亢進症の場合は代謝が絶えず促進している状態の為胎児が安定できません。
糖尿病の場合も神経や血管に影響がでるの流産や死産になりかねません。
C染色体の異常による
これは流産や死産の原因になりますよね。

□検査方法について @子宮の形を見る検査
A内分泌の検査
B染色体検査
C抗リン脂質抗体検査
などがあります。

□どのくらいの頻度ででるのか? ・流産は妊娠の全体の10%〜20%で起こることがあります。
・高齢出産の方の増加に伴い流産が多くなっています。
以上から不育症決して珍しい症状ではないですよ。
【 参考ページ 】
不育症|長野県妊活支援サイト
鍼灸

■鍼灸では・・・


●原因
加齢(東洋医学では腎の働きの低下と考えます。)による生殖器自体の働きの衰え、または子宮に栄養を与えられない(東洋医学では肝の働きの低下)ことで胎児の栄養が行きわたらないことで起こると考えます。

●施術方針
@大元の原因は「腎の働きの低下」と「肝の働きの低下」になりますので、腎または肝の働きを改善させることが重要になります。
A働く為に必要な栄養とエネルギーが要りますので、脾胃の働きも改善させて気血(エネルギーと栄養)を作る出すことになります。
➂骨盤内の血液循環を促進する為に腰または仙骨上にある反応点(押して痛みがあるもしくは押したら筋肉のコリを感じるところ)に鍼灸を施します。

●施術経過
・局部の血液の改善と全身調整をすることで身体のケアをしながら不育症の改善をしていく形になるので経過としては徐々に変わっていく形になっていきます。
■セルフケアについて
・当院でおススメするセルフケアは「お灸によるツボのケア」と「食事療法」になります。

@お灸によるツボのケア。
院長が良いと考えるツボを3つ挙げてみます。
〇三陰交穴
三陰交穴
三陰交(さんいんこう)穴は脾経にあるツボで肝経・脾経・腎経の各経脈が交わる重要なツボになります。
ここに直接お灸をすることで胃腸の働きや生殖器の働きの改善が期待できます。
〇太谿穴
太谿穴
太谿(たいけい)穴は腎経のツボで原穴になる重要なツボでここにお灸等で刺激を与えることで腎の働きの改善が期待できます。腎に関係のある生殖器に栄養を与えることで痛みの改善が期待できます。 
〇太衝穴
太衝穴
太衝(たいしょう)穴は肝経のツボで原穴になる重要なツボでここにお灸等で刺激を与えることで肝の働きの改善が期待できます。肝に関係のある生殖器にある子宮に栄養を与えることで痛みの改善が期待できます。
食事療法
A東洋医学の観点からみる食事療法について

・東洋医学では医食同源と言って食事も重視しています。
・生もの(刺身・生野菜等)・冷たい物(ビール・コーヒー等)は脾胃(胃腸)の働きだけでなく身体を冷やしてしまう原因になります。脾胃の働きが悪くなると栄養とエネルギーが補給できず、身体を冷やしてしまうことで子宮内が冷えてしまい胎児が育たないので特に注意して下さいね。
・たまご・牛肉・鶏肉・豚肉は火を通して食べることで気(エネルギー)を補い血(栄養)を補うことができるので不育症の原因となる腎(生殖器)・肝(子宮)の働きの改善が期待できます。
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方
【 参考文献 】
・薬膳食典食物性味表|日本中医食養学会

まとめ

・不育症だからと言って妊娠・出産できないことはありません。原因の半分は良く分からない為。
・現代医療の治療だけでなく、日常生活の習慣を見直すことや鍼灸の治療を併用することで不育症の改善が期待できます。
・不妊症にも共通しますが、年齢を重ねるほど不育症は起こりやすいので、お子さんが欲しいなと思う方は早めに結婚、妊娠・出産をされると良いと思います。
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