■この記事の筆者は当院の院長が書きました。院長プロフィールはこちらへ。
最終更新日:2025年7月3日
最終更新日:2025年7月3日
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の鍼灸治療について
・名古屋市在住のJ様からの質問。 私の身内でALSと診断されて数か月経過した方がいます。ALSはご存知と思いますが、現代医学では進行性の病気で根治が難しい病気です。少しでも症状の進行を抑え生活の質を維持できる方法がないものか調べたら「鍼灸」というキーワードがありました。 そこで鍼灸の先生にお尋ねしますが、ALSの鍼灸治療はできるのかどうか、もしできるのであればどの程度までの治療が可能なのか。教えて頂けたら有難いです。 |
施術はできますが、施術対象者は限定されます。
回答日:2023年10月27日 名古屋市在住のJ様、質問、ありがとうございます。 ALSの鍼灸治療についてですね、ALS患者本人様・そのご家族様にとっては有意義のあるとてもいい質問ですね。 ではALSの鍼灸について名古屋市守山区の鍼灸師が回答します。 当院では以下のように考えます。 ・施術できる対象者 ALS初期の診断を受けてまだ身の回りのことが自分でできる段階である方になります。(寝たきりの方のADL改善は期待できません。せいぜい触ると痛いとおっしゃる方については少しでも痛みの軽減ができるかもしれませんが過度な期待はしないでください。なぜそういうことが言えるかというと、寝たきり状態は東洋医学では気血水がなくなり各臓腑の働きもほぼ機能していない状態になっているので効果は期待できないため) ・施術の目標 完治は非常に困難なため、ADLの維持(向上は難しいと思います)とQOL(生活の質)の維持で症状の進行を遅らせることです。 ・現代医学の併用は必須です。 時によっては命に係わることもあるので、鍼灸単独ではなく、医師による診察治療も必須になります。 |