【現代科学から見た】 鍼灸の作用を解説します。

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現代科学で分かってきた鍼灸の作用

鍼・灸

鍼灸は身体にどう作用するのか。気にならないですか?そんな方は読んで下さい。まだ全容が解明されたわけではありませんが、現段階で分かっていることを説明してみます。以下の3つが分かってきています。

@免疫力をUPが期待できる。
A抗ストレス作用。
B反射による血液循環促進。
今回の説明で、科学的な観点でも鍼灸治療の可能性を理解できて頂いたらと思います。



白血球

■@免疫力UPが期待できる

 免疫力は主に白血球と関連があります。ですからここではまず白血球の説明を簡単にします。
 白血球の分類として顆粒(好中球・好酸球・好塩基球)の3つと無顆粒(リンパ球・単球)があります。白血球の役割は主に外部からの細菌・ウイルス・寄生虫・身体にあってはいけないものを殺す働きがあります。
 以上になりますが、実験データではどうなったのか簡単に説明します。
●結果
経験上有効と考えられているツボに鍼施術したところ、白血球の総数・顆粒球・リンパ球そして単球をそれぞれ測定したが、測定したすべてで増える結果になった。
【 参照ページ 】
埼玉県立がんセンター(血液の働きについてのページ)を参照
日本補完代替医療学会のデータ(鍼刺激による免疫担当細胞への量的影響)を参照。

以上により鍼灸は免疫力UPが期待できるため、病原菌・ウイルスに対して効果が期待できます。

ストレス

■A抗ストレス作用

 ストレスがかかるとヒトは交感神経の作用が亢進されて副交感神経の作用が減退してしまいます。それによって様々な症状が出てきます。ストレスに対して鍼治療は有効なことが多いのです。

 どうして有効なのかというと鍼刺激を行うことで、視床下部から「オキシトシン」というホルモンを放出します。このオキシトシンがストレスの際に発生する「副腎皮質刺激放出因子」を阻止することで抗ストレス作用を発揮します。
 抗ストレス作用によりストレスに関係する病気・症状に対しても鍼灸治療で効果が期待できます。

【 参照記事 】
公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団の「科学も認めるはりの力」の高橋徳医師が説明する鍼治療の自律神経調節・抗ストレス作用・鎮痛作用の記事より。

温めて血行促進

■B反射による血液循環改善作用がある。

 鍼刺激は血行促進の作用があるのは、一般の方でも何となく理解はできるのではないでしょうか。ではどうしてかと言われると分からないと思います。ここでは現代科学での説明をしていきますね。

 皮膚に鍼灸の刺激を与えると体性感覚神経(皮膚及び筋を支配する)が興奮して、脊髄と脳に伝えられ、心臓や血管を支配する神経(自律神経)の活動に影響を与える。これが反射の基本の流れ(反射回路)になります。
もう少し詳しく言うと反射回路には@脊髄反射(脳を必要とせず、脊髄を中枢とする反射)で例えば会陰部や足への鍼刺激で子宮の血流が促進されるケースがあたります。
A上脊髄反射(脳を中枢とする反射)で例えば鍼刺激を「指先のツボ」と「体幹近くのツボ(上腕など)」でそれぞれ「心拍数と血圧」を比較すると指先への刺激の方が「心拍数増加と血圧上昇」が大きかったケースがあたります。
B軸索反射(脳・脊髄も介さず末梢で行う反射)で例えば腰神経叢で連絡している伏在神経と坐骨神経では、伏在神経に鍼刺激を与えると坐骨神経血流を増加させるというケースがあたります。

以上の3つ反射が血液循環改善作用に関係があると考えられています。

【 参照ページ 】
公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団の「科学も認めるはりの力」の堀田晴美先生が説明する鍼刺激による血液循環改善作用の反射のメカニズムより 
まとめ 現代科学で鍼灸の作用が分かってきているのは未だにごくわずかです。これからの研究で新しい見解も出てくるでしょうし、新しい作用も発見されるケースも出てくるはずです。これは将来の科学で解明されれば良いのではないでしょうか。

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