鍼灸治療、子どもの情緒不安(小児神経症)について

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■この記事を担当している筆者は「当院の院長」になります。詳細はこちら。

子どもの情緒不安定(小児神経症)

小さいお子様を持つ保護者の方々、以下の事でお困りでないでしょうか。
  • チェック
    夜泣きがひどい
  • チェック
    食欲がない
  • チェック
    不眠
  • チェック
    癇癪(かんしゃく)がひどい
・上記の症状はすべて鍼灸で適応できます。 では現代医学と鍼灸の両方の解説をしていきます。

愛情

■現代医学では・・・・

これらは現代医学で言う子供の情緒不安定(小児神経症)の状態を表します。原因ははっきりしていない場合が多いのですが、一番よく言われているのが、親が子供に対しての愛情不足・過干渉・過保護などが子供にとってストレス・欲求不満となり、癇癪・夜泣きなどの原因になりやすいと言われています。なぜそうなのか個別に説明していきます。

愛情不足のケースでは、お父さん・お母さんから言わせると「そんなはずはない。十分に愛情を注いでいる」と言われますが、残念ながらお子様にとってみれば愛情に上限はなく無限です。これが欲求不満の形になり小児神経症を引き起こしやすいと考えます。(これを作成している僕も子供が小さい時に大変な思いをしているのでお父さん・お母さんの言い分も良く分かりますが)
過度な干渉や保護のケースでは、お父さん・お母さんが子供の心配をするのは当然ですが、子供の自由を奪ってしまいますし、子供の成長も阻害してしまいやすいです。こういうことが、ストレスになって発症をしてしまう可能性が高いです。

次に対処法ですが、親が子供の対してピりピりせず、のんびりと子育てを楽しんで下さい。「スキンシップ」を取って欲しいですね。スキンシップはオキシトシンというホルモンを出し精神を安定させる作用があるからです。あと生活のリズムや習慣を見直すことで子供のリズムが整いやすくなりますので、これも非常に大切です。

鍼灸では

刺さない鍼

鍼灸でなぜ症状の改善が期待できるか。それは大人で子供でも同じなのですが、体調の変化には必ずと言ってよいほど顔色や皮膚の緊張・冷え・熱さなどが変わってきます。

それらを子供専用の鍼または千年灸・棒灸で皮膚の状態が悪い部位を擦る(刺すことはしない。)ことで皮膚の状態が正常(冷えていたら温かくなる・熱かったら冷えてくる・緊張があれば緊張が取れる)に変化してきます。

そうなることで身体の血液の流れが良くなり、身体の不調となった原因が改善されていくことで、お子様の辛い症状が徐々に改善が期待できるわけです。

■施術時間の目安について

・生後3か月〜3歳児頃までの場合、まず慣れることからがスタートです。(*強引に施術するとお子様が嫌がります。嫌がると通院自体を嫌がり、せっかくの改善する機会が失われてしまいます。)

次に施術時間は長くしないことです。(*子供は刺激に敏感なので長くすると却って症状が悪化したり、ぐったりすることが増えます。目安は5分前後になります。)

・3歳児〜6歳児頃までの場合、施術時間を約10分以内で行う事で効果が得られることが多いのでそれが目安になります。

・6歳頃〜12歳頃までの場合、身体も大きくなってくるので施術時間や刺激量も少し増やしてもOKです。施術時間の目安は20分前後です。

■その他

・お子様が治療を継続したいと希望された場合、経済的負担や時間の負担にはなりますが、施術を続けて下さい。

・鍼灸には症状の予防だけでなく、お子様の健やかな成長のお手伝いにも非常に良いからです。お子様の健やかな成長に投資するのも決して悪い話ではありません。

お子さんの状態が悪くなってからでもよいですが、時間的な負担・経済的負担に加えて、いつになったら良くなるんだろう・・・という精神的な負担がかかってくるのであまりお勧めしていません。
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方

症例

【 症例 男性 1歳 】
■予診票からの患者様の情報
突然キーキー言う。夜泣きがひどい。大声を出す。じっとしていられない。そして言葉を覚えるのが遅いなどがあり、発達障害なのではないかと心配しているとのこと。過去に患った病気は特にないです。
■来院時のお子様の様子
表情は穏やかではなく、情緒不安定な感じがあり、「おそらく疳の虫だろう」と想定できるくらいでした。施術者に対する恐怖もしくは不安感があり、親にべったりしていた。言葉が遅いのはまだ1歳なので個人差があるのでそこは気にならなかった。続きを読む・・・
【 症例 女性 9歳 】
■予診票からの患者様の情報
情緒不安定(マイナス思考な傾向が強い)。初検日より2か月前に父親の仕事の都合で名古屋に転勤してきた。転校して学校にも行ってはいるが、初検日より1週間前頃から精神的に不安定な状態になってきた。そこで当院の看板をみてホームページで確認した後、来院された。情緒不安定が原因か左耳の難聴もあるとのこと。(なお難聴は病院で検査を受けるも原因は特定できなかったそうです。)過去に患った病気は特にはありません。
続くを読む・・・。

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