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院長ブログ

■この記事の筆者は当院の院長が書きました。院長プロフィールはこちらへ。公開日:2022年10月1日 更新日:2022年12月23日

【 解説 】 膀胱炎

検尿

■はじめに・・・

・トイレが近い・尿が残っている感じがする・尿をする時痛いなどで悩んでいる方。それは膀胱炎かもしれません。膀胱炎は抗生薬を服用すればたいてい治癒致しますが、中には「菌のいない膀胱炎(間質性膀胱炎や過敏性膀胱炎)」や「最近よく耳にする耐性菌(薬が効きにくい菌)により膀胱炎」の場合もありますね。
このページで膀胱炎の1つの原因となる細菌性について取り上げますが、鍼灸で改善できるかどうかですが、結論を言うと「膀胱炎は鍼灸施術で効果が期待できます。さらに膀胱炎になりにくい身体作りや再発予防としても効果も期待できます。
どうして鍼灸が効果的なのかも含めてここでは膀胱炎について現代医学と鍼灸の両方を説明していきます。

医師 説明

■現代医学では・・・

【 膀胱炎の種類 】
・急性膀胱炎、単純性膀胱炎、複雑性膀胱炎、間質性膀胱炎、嚢胞性膀胱炎、真菌性膀胱炎の6つあります。
・急性膀胱炎は大腸菌などが細菌が尿道から侵入することで起こる膀胱炎です。これは女性に多く見られます。何故なら女性の尿道口は膣と肛門の近くにあるため排便などで尿道口に入りやすい上に女性は男性に比べて尿道(約4,5p)が短く細菌が膀胱に侵入しやすいからです。
・単純性膀胱炎は機能的・形態的に尿路に異常のない人の膀胱炎です。尿を我慢したり、身体が冷えたりすることが原因で起こることが多いです。
・複雑性膀胱炎は基礎疾患(持病)がある慢性膀胱炎になります。基礎疾患を良くしないとなかなか改善しにくいと言われています。
・間質性膀胱炎は何らかが原因で本来ある程度膨らむ膀胱が膨らまないことにより少しでも尿が溜まると下腹部が激しく痛み、排尿回数も増える病気です。なお根本的な治療法は現在、ありません。
・嚢胞性膀胱炎は膀胱の粘膜に袋状の病変が起こる病気です。
・真菌性膀胱炎は真菌(カビ)により膀胱炎を起こす病気です。

【 症状 】
・排尿痛(尿をする時に痛みが生じ、排尿が終わるころが特に痛みが強くなります。)
・頻尿(排尿回数が増えて、トイレが30分から1時間毎に行きたくなるくらい非常に近くなります。)
・尿の混濁(細菌と戦うために集まった白血球や炎症部分の分泌液などが混じる為に尿が濁ります。)などが特徴的です。
・その他に血尿や残尿感(尿が残っている感じ)、尿失禁(尿が漏れる)などの症状がありますが、通常熱は出ませんが、発熱を伴う時は腎盂腎炎の可能性がありますので要注意です。

【 治療法について 】
・治療は抗生物質を服用することです。2・3日で症状は改善してきますが、薬は最後まできちんと飲んで下さい。そして医師の処方箋を飲み終えた後に細菌の有無を確認する検査を受けて細菌がいなければOKです。まだ細菌がいるのであれば再度抗生物質を飲み細菌がいなくなるのを確認してください。

【 治療中に気を付けること 
・特に注意することはないですが、治療中は無理をしないこと。
・水分を多くとること。それで尿量を増やし細菌を外部に出します。
・飲酒、刺激物の接種、性交渉を控えるとより一層の治療効果が期待できます。

予防

【 再発予防について 】
・膀胱炎にならない為に7つ注意して下さい。
@水分を多めに取ることです。そうすることで細菌の排出を促します。
A過労や冷えに注意して下さい。過労や冷えは抵抗力を落とし感染を助長します。
Bトイレを我慢しすぎないことです。尿が膀胱に溜まる時間が長いとそれだけ菌が繁殖しやすくなりますので、我慢をしないようにこまめにトイレに行ってください。
C排便後のペーパーは前から後ろに拭くことです。肛門部にいる細菌が尿道口に付きにくくするために前から後ろに拭いて下さい。
D身体を清潔を保つことで細菌感染をおこしにくくします。
E性交渉直後は排尿をすることです。性行為直後は尿道口に細菌がつきやすいために膀胱炎を発症しやすい原因になります。

以上になります。

鍼灸治療

■鍼灸では・・・

【 原因 】
・ストレスや生活習慣や過労などにより内臓(特に脾・胃・膀胱)の働きが低下したことで排尿に関係するシステムに異常が出ることで起きることが1つです。もう1つは内臓の働きが低下したことにより、外邪(ウィルスや細菌など)が膀胱に入り込むことで膀胱炎が起きます。
【 施術方針 】
@原則として内臓(特に脾胃を中心)の働きを良くします。
A外邪(ウィルスや細菌など)を体外に排出するように促します。
B現代の解剖生理学を基に排尿に関係する神経(腰や臀部のツボ)に刺激を与えて膀胱の粘膜を改善を図ったり、排尿に関係する神経の安定を図ったりして、より一層の改善を促します。
C上記の他に、排尿時に出る痛みの緩和を目指します。
【 施術経過 】
・病院で診察を受けたあとに施術を受けることがほとんどだと思います。ですから薬の服用だけでも治療効果は良好ですが、服用中に数回、鍼灸の施術を併用することで血行が良くなり、免疫力も上がるのでより膀胱炎の施術効果が期待できます。

・膀胱炎の再発予防でと考えている患者様、数回施術では難しいですが、鍼灸で身体のコリを取りながら個々の体質に合わせた施術を続けていくことで再発予防が期待できます。

・非細菌性の膀胱炎については原因となる菌がないということなので、定期的に鍼灸を施術することで効果が期待できます。
【 自己施術例 】
・2022年6月中旬に原因菌が特定できない尿路感染症になってしまいました。病院に行く前は不安定な発熱及び頻尿、尿の出がわるかっただけでしたが、薬を飲み始めて1日後あたりから排尿痛が出始めてしまいました。そこで「脾虚証」として鍼治療を施すと排尿時痛の軽減があり、その持続効果は約6時間でした。6時間ほどは排尿時痛で非常に苦しい思いをすることなくできました。(*個人差はありますが鍼灸治療により排尿時痛の軽減が期待できます。)
【 セルフケア 】
・お灸で温めると効果的だと思うツボを紹介します。個人差があるので詳しくは鍼灸の先生に聞いてくださいね。
  • ・中極穴

    中極穴

    ・中極(ちゅうきょく)穴は膀胱の募穴になる重要なツボで「膀胱を癒す」作用があり、部位は下腹部にあります。お臍の下から恥骨に向かい指幅4本分と親指分ほどにあります。詳しくは上記の写真で確認してください。そこを温めると効果が期待できます。
  • ・太白穴

    太白穴

    ・太白(たいはく)穴は脾の原穴になる重要なツボです。このツボは「胃腸の働きを改善させる」他に「尿の排泄を促す」ツボになるます。臨床上よく使うツボでもあります。詳しくは上記の写真で確認してくださいね。この部位を温めることで効果が期待できます。
  • ・水道穴

    水道穴

    ・水道(すいどう)穴は尿の病気では重要なツボになります。このツボを刺激することで尿の排泄がスムーズになりやすくなります。臨床でもよく使います。詳しくは上記の写真で確認してください。下腹部にあるのでよく温めると効果が期待できます。
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方

■まとめ

・細菌性の膀胱炎では抗菌薬を医師の指示通り服用すれば大抵は治癒しますが、排尿時痛の軽減など鍼灸施術によるメリットもあります。
・鍼灸は白血球を増やす作用と血行促進の作用があります。ですから耐性菌の膀胱炎や非細菌性のケースでは現代医学だけの治療よりも鍼灸と併用することで効果が期待できると考えられます。
・膀胱炎の予防にはトイレを我慢しないこと、水分をよくとること、疲れをためないこと、灸でお腹を温めることが大事になります。

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