■この記事の筆者は当院の院長です。詳細はこちら。公開日:2022年2月7日
鍼灸ではこう考える|新型コロナウィルス後遺症
2019年12月初旬頃に中国武漢市で初めて報告された新型コロナウィルス。日本においても2020年7月以降感染発症者が増え始めてきた頃より新型コロナウィルスの後遺症も増えてきました。そして2022年2月現在オミクロン株が主流になっています。
ここでは新型コロナウィルス後遺症の症状を再度まとめた上で東洋医学(鍼灸)ではどういう風に考えるのか説明していきます。
ここでは新型コロナウィルス後遺症の症状を再度まとめた上で東洋医学(鍼灸)ではどういう風に考えるのか説明していきます。
現代医学では・・・
・症状が回復した後に出る遅発性後遺症は髪の毛が抜ける・記憶障害・睡眠障害・集中力の低下などが見られます。
■新型コロナウィルスの後遺症の原因や治療法
・現段階で活動性ウィルスそのものの影響・サイトカインストームの影響・抗体が少ないことによる不十分な免疫応答などいくつかの仮説がありますが、はっきりした原因は分かっていません。・治療法については現段階では確立した治療法はなく対象療法が中心になります。亜鉛やビタミンCの投与で症状の持続期間の短縮には寄与しなかったと報告もあるのでさらなる研究が必要になるとのことです。*亜鉛が不足すると味覚障害・皮膚炎・脱毛・食欲不振などになりやすい。ビタミンCが不足すると壊血病・貧血などなります。
【 参照ページ 】 ・新型コロナウィルスの後遺症について|covid19有識者会議 |
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鍼灸では
・倦怠感、記憶障害は脾虚(胃腸の働きが低下した状態)に相当します。
・集中力の低下は腎虚(腎の働きの低下)に相当します。
・咳は脾虚・肝虚(肝の働きの低下)・腎虚などで一概にこれとは言い切れません。
・呼吸がしにくいのは「水の代謝不良から生じる痰」・「痰と熱が混ざった状態」・「肺または腎の働きの低下」などが考えられます。
・味覚障害は脾虚や胃熱の他に心熱が考えられます。脱毛症は頭(肺または心)に熱が籠ることで起こると考えられます。
・睡眠障害は色々ありますが、不眠であれば心熱が主な原因だと考えられます。入眠が難しく目が覚めが悪い時は脾虚が考えられます。
・以上のように症状をそれぞれ分析してみましたが、実際の臨床では上記の症状が複雑に絡んでいるので、問診だけでなく脈やお腹の状態などを駆使して患者様の身体の現状を東洋医学的に分析した上で東洋医学的な診断を出します。そして診断に合ったツボを処方して鍼灸施術を行っていくわけです。
・味覚障害は脾虚や胃熱の他に心熱が考えられます。脱毛症は頭(肺または心)に熱が籠ることで起こると考えられます。
・睡眠障害は色々ありますが、不眠であれば心熱が主な原因だと考えられます。入眠が難しく目が覚めが悪い時は脾虚が考えられます。
・以上のように症状をそれぞれ分析してみましたが、実際の臨床では上記の症状が複雑に絡んでいるので、問診だけでなく脈やお腹の状態などを駆使して患者様の身体の現状を東洋医学的に分析した上で東洋医学的な診断を出します。そして診断に合ったツボを処方して鍼灸施術を行っていくわけです。
■施術効果についてどう考えているか
・これはどんな病気・症状にも共通して言えることですが、患者様の体力があって、早期に施術開始して、施術回数や頻度も多い場合、施術効果は最も期待できます。反対に体力が落ち、施術開始が非常に遅く、施術回数が月に1回程度の場合、一時的に身体の症状が軽くなることがあったとしてもしばらくすると元に戻ってしまいます。それでも良いと考えてみるのなら施術を受けると良いでしょう。■鍼灸施術を検討している方へ
現代医療でもなかなか効果的な治療法が見つかっていない状況で早く改善して欲しいと誰しも思うわけですが、コロナウイルスによってひどくダメージを受けた身体の細胞が回復するまでには、どうしても時間がかかります。週1回以上3か月間は通院して頂くとウィルスによって受けた身体の細胞が改善されていく可能性があります。細胞の状態がよくなればそれに伴い症状も軽減されてくるはずですから。【 詳細ページ 】 ・東洋医学の考え方 |
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