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院長ブログ

■この記事の筆者は当院の院長です。院長プロフィールはこちらへ。公開日:2022年2月15日 更新日:2023年1月10日

【 解説 】 めまい

めまい

めまいと一言で言っても様々な状態があり、そして様々な原因があります。様々な原因があれば、様々なアプローチ法があります。めまいは一度起きてしまうと「再発しないか」・「再発したらどうしよう」と不安になる人が多いです。治療院に見える大半のめまいの患者様は鍼灸で対応できる可能性が高いです。そこで現代医学の考え方と東洋医学(鍼灸)の考え方をそれぞれの視点からどう考え、どうアプローチするか書いていきます。

現代医学では・・・

医師の解説

めまいと一言で言ってもめまいには様々な症状が含まれます。例えば自分や周りがぐるぐる回る(現代医学で言う回転性めまいに当たります)・ふわふわする(現代医学で言う浮動性めまいに当たります)の他・目の前が真っ暗になる・物が二重になって見える・動悸・吐き気などがあります。
■原因
・最も多くみられるのは、内耳性のめまい(三半規管の障害による)になります。
・めまいには脳血管障害(脳出血・脳梗塞・くも膜下出血など)・心疾患などによる命に係わる場合もあります。
・その他の原因として薬剤性(降圧剤など)・高血圧・頸性めまい・貧血・ストレスなどでも起こることがあります。

診断

■診断
・めまいの症状に加えて「呂律が回らない・激しい頭痛・半身が動かないまたはしびれる・意識がはっきりしないもしくはない」のが急に生じた場合は脳の病気の可能性が高いため病院での診察が必要になります。

・めまいに加え「耳鳴りや難聴がある」場合は内耳性のめまい(メニエール症候群など)の可能性があります。

・良性発作性頭位めまい症や前庭神経炎(前庭神経炎は風邪をひいた後で起こりやすい)では耳鳴りや難聴は生じずめまいだけ発生します。
■内耳性のめまい(良性発作性頭位めまい)
これはめまいを訴える患者様で最も多い症状になります。
【 特徴 】
・発症は中年以降(40歳以降)に多く見られます。
・症状として寝返り・起き上がり、頭の向きを変化など体位変換時にめまいが出ます。
・原因は内耳にある三半規管内に浮遊している結石によります。
・治療法は薬物療法の他、めまい体操(エブリー法)を行うことにより改善が期待できます。
■脳血管障害(脳出血・脳梗塞)のめまい
これは命に関わる症状になります。急激に発症をしてその状態がしばらく続いた場合は迷わず病院で診察を受けて下さい。少なくとも発症してから14日以内は病院での入院加療が必要になります。
再発予防として肥満・高血圧・喫煙などの危険因子がある場合はそれらの治療が必要になります。
■その他のめまい
・原因に応じて治療していきます。
(例)
・前庭神経炎など炎症が疑われれば抗炎症剤・ステロイドなどを投与した上で安静にします。
・椎骨脳底動脈循環不全など循環不全であれば循環改善薬の投与をします。
・脳梗塞など脳血管障害は血行改善薬投与(血液をサラサラにする薬)などをします。
・メニエール病は有酸素運動や薬物療法(利尿剤・ステロイドなど)で症状を落ち着かせることが大事です。

東洋医学(鍼灸)ではどう考えるか。

鍼治療

現代医学の病名は東洋医学(鍼灸)の診断に全く関係ありませんが、現代医学の病名は鍼灸の不適応・適応の目安にはなります。なお「命に関わる病気から引き起こすめまい」でなければ、めまいは鍼灸で治療が可能です。

ではめまいという症状に対して鍼灸ではどうアプローチするか説明していきます。
■原因
・ストレス・生活習慣・過労などによって内臓(肝・脾・腎)の機能低下より「気血の不足」と「体内で発生した老廃物(鍼灸で言う邪気と不要な血液として瘀血)」を排泄できにくくなり蓄積されていきます。

・仮に気血が不足することで頭に栄養が巡らないとめまいが起きます。
・仮に身体に不要な老廃物が頭にある経脈を阻害することで気血が巡らなくなるとめまいが起きます。

■治療法
・3つの方法を用います。
@手と足とお腹・背中のツボを使い全身調整をする。
そうすることで「風邪・湿邪・瘀血などの邪気を取り除くこと」を促します。
A頭部にあるツボを使い「頭部に気血を巡らせること」ように促します。
B肩こりや首コリは頭部への血液循環を悪くするのでコリを改善するようにする。
以上の3つの方法がめまい改善するのにもっとも大事なことになります。
■施術経過
・めまいの改善は「症状の程度」と「個々の体力」で大きく異なります。ですから一概に何回で良くなりますとは言い切れません。一般的に言うと体力が比較的ある方は改善しやすい傾向で、体力があまりない方は改善させるまでに時間と治療回数が必要になります。

・現代医学で考える最も多いめまいである「良性発作性頭位めまい」は鍼灸では良好な経過を取ることが多いです。
■以下の症状があればまず病院へ
・めまいは鍼灸で適応することが多いですが、「命に関わる症状」がある時は病院へ行ってください。
*命に関わる症状:脳梗塞・脳出血など脳血管障害の伴う「半身の痺れ力が入らない」・「ろれつが回らない」・「物が二重に見える」などがある場合になります。

■セルフケア
・めまいをおこす方は頑張り屋さんが多い傾向なのでまずは無理をしないように気を付けて下さい。
・その他、めまいに期待できるツボを3つ挙げます。
  • ■中脘穴

    中脘穴

    中脘(ちゅうかん)穴は任脈という奇経に属すツボになります。部位は臍とみぞおちを結んだ線上でちょうど中間にあります。効能は胃腸の働きを良くする作用があります。
  • ■風池穴

    風池穴

    風池(ふうち)穴は胆経という経脈に属するツボです。部位は頚にあり、風邪という邪気が集める所という意味のツボになります。効能は風邪を取り除く作用があります。
  • ■百会穴

    百会穴

    百会(ひゃくえ)穴は督脈という奇経に属するツボです。部位は頭頂部にあります。気が集まる場所という意味のツボになります。効能はめまいの他、様々な症状に効果があります。
■症例
・当院では「めまい」を最も辛い症状として通院される患者様は少ないですが、最も辛い症状に附随した症状としてめまいがあるケースはままあります。
いずれにしても鍼灸に適応するめまいに対しての症例になりますので参考にして下さい。
・めまいの症例@とAはこちら。
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方

まとめ

・めまいを訴えられる患者様の大半は緊急性のないものになります。治療は現代医学と鍼灸の併用もしくは鍼灸単独になりますが、いずれも効果が期待できます。

・めまいは予防がもっとも大事です。疲れたと感じたら休む、そして鍼灸で体調を整える。これが理想になります。

・数パーセントのめまいの患者様で命に関わる場合がございますので注意が必要です。

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