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2018年09月04日 [症例検討]

アトピー【 症例2 と 症例3 】

■この記事の筆者は当院の院長です。 院長の事ならこちらへ。更新日:2020年7月11日
アトピー
今回のテーマは鍼灸治療のアトピーの症例を2つ挙げます。
まず1つ目の症例です。
【 症例2 女性 33歳 】
■予診票からの患者様の情報
顔(上瞼がカサカサしたため)のかゆみと頸のかゆみ。そして両肘もかゆみあります。初検日より4か月前(引っ越しする前)にトピーの治療を別の治療院で受けて、症状が安定していたのですが、初検日より1か月前よりかゆみがひどくなってきたので、ネットでアトピーの治療を読んで見えた。過去にステロイドを使用していたとのことですが、2年ぐらい前にステロイドを使用するのをやめたとのこと。過去に患った病気は特にはないとのこと。
脈診
■東洋医学の観点からみた患者様の状態
食事については食欲は普通で食べる量も普段と特に変わりなく普通とのこと。小便1日5〜6回で量は多いが、夜中トイレに起きることは少ないとのこと。大便は2日1回で腹痛をしての下痢が多いとのこと。睡眠は1歳の子供さんが見える授乳で目が覚めることが多いとのこと。お腹の状態は中かん・関元・章門・左の天枢・左の滑肉門に硬結が認められる。脈診は細弦緩で左右の関上が共に無力。前腕内側(尺膚)はふにゃふにゃして力がない状態です。季節の変わり目や疲れた時に症状が悪化するとのこと。以上よりこの患者様の身体は胃腸(脾胃)の働きが悪くなったことによる肺経・大腸経(皮膚)に栄養が与えられないために症状が出ている状態と判断しました。
■治療方針と治療経過について
治療方針は脾胃の働きを良くすることが1点。肺経・大腸経の働きを良くすることが1点。患部への鍼灸刺激による皮膚組織の改善を促すことが1点。以上3点になります。
治療経過は通算2回目の施術(初検日より7日後)には前頸部のひっかき傷は落ち着いている。頸の付け根に湿疹が出てきた。鼻から目尻にかけて皮膚が赤くなっている。アトピーの原因となる悪い物質が出てきてしまったと説明しました。今後も出る可能性があるとも付け加えました。通算3回目の施術(△日+11日後)には頸の付け根のかゆみはさほどひどくない。顔は赤みは減っているが範囲が広がった感じ。範囲は広がってしまったが、炎症は落ち着いているから安心して下さいと説明をする。自宅でセルフ灸を開始して頂きました。

通算4回目の施術(△日+21日後)には上瞼がぐじゅぐじゅ。ほほが赤くややはれ上がっている。これはおかしいと思い、確認すると漢方薬を飲んだとの事。当院と同じ診断での漢方薬の処方なのでとりあえず飲みづつけてもokと答える。状態がひどく患者様自身が不安があるので1度実家に帰って様子をみたいという事でしばらく様子をみることにしました。
通算5回目の施術(△日+42日後)では間が空いたのですが、一時劇的に症状が改善したとの事。しかし瞼やほほが少しカサカサしている。赤みはほぼとれている。通算6回目の施術(△日+49日後)では鼻の下がカサカサしてかゆい。頸の付け根の皮膚の状態は良くなっている。中指・小指にひび割れがある。通算7回目以降は週1回程度のペースで通院して頂きました。通院して4か月後にはほぼ主訴(顔の痒み)は良くなり治療は終了しました。
考察
■考察
アトピーの患者様のほとんどは過去にステロイドを使用した経験があります。そういうケースでは大抵、症状が悪化してしまいます。この患者様も同様でした。悪化すると大抵の患者様はビックリしてしまい、もう駄目だと諦められる方が見えますが、この患者様は諦めずに一生懸命自宅灸を行った上、定期的に通院して頂いたおかげで随分良くなりました。

ただステロイドで抑えている症状が今後まだ出る可能性は否定できないので引き続き様子をみたいと思います。診断については間違いなく脾虚証で気血が十分に皮膚に与えられないためにかゆみが出てしまったと考えて問題ないと思います。小さい子供さんも連れての通院ですので定期的通院が難しい状況ですが、できる限り通院して頂いた方が施術効果も良いと説明しておきました。

痒み
次に2つ目の症例を挙げます。
【 症例3 男性 49歳 】
■予診票からの患者様の情報
全身の痒みがひどい。初検日より11か月前に発症しましたが原因は不明。ステロイドをやめて少しでも良くなりたいという思いと、ホームページを見て信用できそうだからということで通院された。過去に患った病気は神経症・初検日より5年前にヘルニアを発症した際に1度鍼治療を受けたことがありました。便秘の為漢方薬を服用中とのことでした。
脈診
■東洋医学の観点からみた患者様の状態
食事については食欲は普通で食べる量も普段と変わりなく普通ですが、だだ胃腸は弱いとのこと。小便1日8回以上で、量は普通で、色も透明とのこと。大便1日1回ですっきりでない。睡眠状況は不眠とのこと。前腕内側(尺膚)の状態はふにゃふにゃしていました。お腹の状態は衝脈上に抵抗ありました。脈診は全体にやや滑。右関上と左寸口無力。左関上やや滑。右寸有力な状態。以上よりこの患者様の身体は肝臓の働きが悪くなった為に肺経・大腸経(皮膚)に影響を及ぼしている状況と判断しました。
■治療方針と治療経過について
治療方針は肝臓の働きを改善することが1つ。肺経・大腸経(皮膚)の働きを改善することが1つ。最後に患部を施術することで皮膚組織の改善を促すことが1つ。以上3つになります。
治療経過について施術後の説明で症状が一時的に悪化するケースがあるということをきちんと書面で説明し、納得して頂きましたので初検日より7日後に予約を取るも初検日より4日後にお問い合わせメールから予約取り消しの連絡を頂きました。理由は家庭の事情との事です。
考察
■考察
これでは正直判定のしようがありません。おそらく試しに鍼灸を受けてみようと思われたのでしょう。今、記録を挙げていて思うのは、診断は肝虚証でやってはみたものの、やはり胃腸の働きが低下したことにより肝に栄養を与えられずそれにより肺に影響を及ぼし発症したと考えた方が良かったのではないかと思います。その理由は胃腸が弱く大便がすっきりでない。脈診で左寸口と右関上が力がなく前腕内側(尺膚)の状態はふにゃふにゃしている。これらは胃腸(脾胃)の働きが良くない状態を示しているからです。もし脾虚証で施術をしていたらもう少し結果が変わっていたかもしれません。


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