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院長ブログ

■この記事の筆者は当院の院長です。院長プロフィールはこちらへ。公開日:2022年3月28日 更新日:2023年3月3日

【 解説 】 甲状腺機能亢進症

甲状腺

■はじめに

甲状腺の病気と言って思いつくのは色々な病気がありますが、やはり「甲状腺機能亢進症」ではないでしょうか。この病気になる大半は女性で比較的若い年齢層が多く、動悸、多汗、不眠、不妊症などの原因にもなります。
では鍼灸で甲状腺機能亢進症が適応なのかどうかですが、甲状腺機能亢進症により起こる症状については適応します。 早速ですが甲状腺機能亢進症について現代医学と東洋医学(鍼灸)と2つを説明していきますね。

現代医学では・・・・

視力悪化

■原因
自己免疫疾患と考えられています。体質の変化により自分の甲状腺を異物とみなし、甲状腺の細胞の表面にあるTSH受容体に対する自己抗体TSHレセプター抗体という甲状腺ホルモンの分泌に似た物質が甲状腺を刺激し続けることで起きます。

■症状
・甲状腺ホルモンが必要以上に産生されることで身体の代謝が必要以上に活発になります。それにより様々な症状が出ます。
・全身症状として「暑がり」・「疲れやすい」・「だるい」・「体重減少」があります。体温は微熱で37.5度前後出る場合があります。
・顔の症状として「目つきがきつくなる」・「甲状腺が腫れる」・「眼球突出」などがあります。
・精神症状として「イライラする」・「落ち着かない」・「不眠」・「集中力の低下」があります。
・循環器症状として「動悸」・「頻脈」・「不整脈」・「息切れ」・「むくみ」などがあります。
・消化器症状として「食欲亢進または低下」・「軟便」・「喉が渇く」・「お通じが近い」などがあります。
・皮膚症状として「かゆみ」・「脱毛」・「発汗」があります。
・月経症状として「月経不順」・「無月経」・「不妊」があります。など甲状腺機能亢進症は全身に様々な影響を及ぼします。

治療法

■治療法
はじめに抗甲状腺剤を使用します。甲状腺機能が正常化して早期の治癒を希望される方・副作用で内服薬が飲めない方・甲状腺が大きい方などはアイソトープ療法または手術を行います。

鍼灸では・・・・

鍼治療

・鍼灸(東洋医学)では甲状腺機能亢進症を「癭気病」と考えます。「癭」は頸すじにできるこぶを指し、ちょうど甲状腺が腫れた感じがまさしく「癭」の状態になります。
・原因として過労が最も多いと考えられています。過労になると脾胃の働きが悪くなりやすく、その影響で気血津液が不足してきますので、内臓(主に腎)の働きに影響が出てきます。その影響が首(甲状腺)に及よぶと甲状腺機能亢進症が起こります。
■施術方針
まずは甲状腺機能亢進症による症状の改善を目指すことが最重要になります。
・改善を目指す為には、まず気血津液(水)を増やすために脾胃の働きを調整します。その後、肝臓もしくは腎臓の働きを調整して身体のバランスを整えます。(これが全身調整になります。)
・施術効果をさらに高めるために前頚部(甲状腺部)に鍼刺激を与えます。これで患部への血行を促進し亢進した甲状腺機能を落ち着かせるように促します。
・甲状腺機能亢進症の症状についてはそれぞれの症状に応じてツボを適宜追加していきます。例えば動悸であれば内関穴、不眠であれば神門穴、イライラするのであれば行間穴などを加えます。
■その他
・鍼灸治療を受ける場合、薬を飲まずに治療を受けた方が良いかを聞かれることがありますが、薬を飲みながらの施術はOKです。症状が改善され、血液検査の数字が良くなってきたら担当の医師が薬を加減して頂けると思いますので大丈夫です。
■セルフケア
・個人差はありますが、甲状腺機能亢進症に効果的なツボを3つあげます。
  • ■兪府穴

    兪府穴

    兪府(ゆふ)穴。これは腎経のツボになります。腎経は甲状腺の近くを通りますので、このツボを刺激することで甲状腺機能の調整が期待できます。
  • ■太白穴

    太白穴

    太白(たいはく)穴。これは脾経のツボになります。気血を増やす作用があります。気が不足して内臓の働きが悪くなっている時に使用します。
  • ■照海穴

    照海穴

    照海(しょうかい)穴。これは腎経のツボです。鍼灸では「上の病には下で取れ。」という言葉があり、甲状腺は上の病気ですので、足(下)にあるツボを使うことで効果が期待できます。
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・甲状腺機能低下症に関する鍼灸療法。
【 症例 】
・詳しくはこちら。
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方

まとめ

・甲状腺機能が亢進することで様々な症状が現れます。これらは薬などの治療をすることで改善が期待できますが、改善ができな場合も出てきます。そのような場合に鍼灸を併用することで改善が期待できる場合があります。

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