逆子についての当院の考え方を説明します。

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■この記事を担当している筆者は「当院の院長」になります。詳細はこちら。更新日:2022年5月6日

■逆子について

逆子

■はじめに・・・・

妊婦さんになってたくさん不安が出てきますね。その中の1つとして挙げられるのが「逆子」ですね。現代医学で様々な方法で逆子を改善を目指せますが、不運にも帝王切開になる場合もございます。では鍼灸はどうなんでしょう。結論を申しますと「大半の逆子は鍼灸に適応しますので、逆子と分かり次第、施術を行うことで逆子の改善が大いに期待できます。*逆子でも不適応な時もあります。詳細は下記に記載してあります。
早速ですが、現代医学での逆子の考え方と鍼灸の考え方の両方を説明します。

医師説明

■現代医学では・・・

基本、胎児は子宮内で頭を下にした姿勢で育つことが多いのですが、頭を上にして育つ胎児もいます。それを「逆子」と言い、医学的には頭を下にしているのを「頭位」といい、頭を上にしているのを「骨盤位」と呼びます。
妊娠して16週から27週(妊娠中期)までは胎児もそれほど大きくないので子宮内で身体を回したり、姿勢を変えたりするので、超音波の検査で約4割は逆子なんです。
ただし妊娠後期(28週)ころから出産に向けて「頭位」に固定される胎児が多くなります。30週で頭位になる胎児は約85%で34週頃には約90%で36週には約95%が出産前までに「頭位」になってきます。残りの5%は逆子のままになってしまいます。

逆子の原因

明確なことは一部分で、多くは原因がよく分かっていません。明らかな要因の一部として母体側・胎児側のどちらかの異常があります。

・母体側の原因
@子宮の形態異常による。これは子宮筋腫で赤ちゃんが動かせるスペースが少ないこと・または子宮の奇形で逆子になることがあります。
A胎盤の異常による。これは通常は子宮の上部にあるのが、子宮の下部にある状態を言います。
B母親の骨盤が幅が狭いことによる。これにより胎児の頭が下に降りにくくなるので逆子になることがあります。

・胎児側の原因
@多胎妊娠による。二人以上の分娩の場合、スペースが狭くなるので逆子になる場合があります。
A羊水過多による。これは羊水が多いため胎児が動きやすい状態であるため逆子になる場合があります。

逆子の治療法

・治療法は3つあります。
@逆子になってしまったら妊婦さん自身でできること方法で「逆子体操」になります。逆子体操については科学的根拠はないそうで、効果もまちまちで医師によっては妊婦の負担と効果を考えるとお勧めしない方も見えますが、何もやらないよりかはましだと考えて頑張る妊婦さんもいます。
A逆子体操を行っても逆子が良くならない場合、逆子の手術を行う場合があります。どんな手術かというと、手で胎児を回転させる「外回転術」という方法です。成功率は70%程度になりますが、リスクが伴いますので担当の産婦人科医師に相談して決めて下さい。
B逆子体操もダメ・手術もダメだとなると妊婦さんは不安になりますが、「帝王切開」です。医学の進歩と共に帝王切開のリスクは昔に比べて減ってきています。中には正常分娩で出産できる方でも帝王切開をするケースが増えているみたいです。担当の産科医師に相談してみて下さい。
以上が現代医学の逆子に対しての考え方です。なるべくなら帝王切開をせずに逆子を治し自然分娩したいと考えて見える方は鍼灸が1つの選択肢となります。東洋医学に精通している産科医師では良くなったという事例はあります。なぜ鍼灸で良くなるのかは科学的には分からないそうです。では視点を変えて東洋医学なら説明ができます。

鍼灸施術

■東洋医学(鍼灸)では・・・・
東洋医学では胎児がどのようにお腹の中で養われて出産するのかを述べてみます。妊娠して1か月目に肝経を巡り、2か月目で胆経、3か月目に心包経、4か月目に三焦経、5か月目に脾経、6か月目に胃経、7か月目に肺経、8か月目に大腸経、9か月目に腎経、10か月目に膀胱経を巡って出産します。

逆子はその過程において腎経の働きが過剰な状態(腎経実という)になり、腎経と関係のある膀胱経(膀胱経実という)に影響が出てしまっている状態になります。

鍼灸の治療法

逆子の経験穴(至陰)を使用するのがもっとも理想です。至陰穴とは足の小指にあるツボです。このツボは膀胱経の実の状態をなくす効果があります。なお鍼はせずにお灸をします。これに加えて三陰交にもお灸をします。これだけでも逆子が良くなる場合もありますし、良くならない場合は全身調整を加える場合もあります。

注意点

■逆子の鍼灸施術の注意点

@妊娠8か月以降の逆子はなかなか治りにくい。
・妊娠8か月以降は胎児が動かせるだけのスペースが少なくなってくることが1つの原因になります、ですからこのケースを避ける方法として検診で分かった時点で治療を始めると良いですね。文献(レディース鍼灸 医歯薬出版)にも「逆子」は定期検診で分かり次第治療を開始すると80%の方の逆子が良くなるとデータとして示しています。
Aすべての逆子に鍼灸が良いわけではない。
・へその緒が身体に絡んでしまう逆子については不適応です。この場合は残念ながら帝王切開になってしまいます。
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・東洋医学の考え方
【 関連記事 】
・不妊症について|当院ホームページ内

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